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本当にあった怖い話 1話濡れない女後編

翌日の買い物は順調に終わった、いよいよ明日の朝出発。
朝といっても直前の手配なので5時の空港直行のバスで旅立つ。
夜仮眠する際彼女に電話があった。ちょっと旅行に行くから当分そっち行けないといった会話が聞こえてきた。

5時のバスに乗るため3時起きというスケジュールになり、若干朝から彼女は不機嫌だった。そういいつつも9時には北の大地に到着し、彼女も笑顔になっていた。その晩は比較的空港から近い富良野近郊の温泉ホテルに宿泊。部屋も並み。料理も並み、温泉の泉質は良好。地元の濃い味の牛乳が美味しかった。
その晩もあつい夜を過ごした。
翌日はレンタカーをいったん返して知床方面に向かう。キャスター付きのバッグを引いてレンタカー会社から駅まで向かう。
彼女の足取りが重い。
「どした?」
「重い」
「わかった、このかばん持ってくれ。それ俺が持つ」
駅まで時間がないということもあり、やや速足で向かう。このとき彼女の表情はカバンの重さよりも心の重さだということに俺は気が付くことができなかった。
女満別までの特急のなか、風景を見る彼女は若干物憂げだった。何度もうちへは来たことがあるし、長期休暇中一週間以上俺の家にも滞在したことがある。もちろんSEXもたくさんした。単純な旅の疲れと思い込んでいた。
女満別からはレンタカーで移動する、途中360度ひまわり畑の公園に寄る。このころまでは笑顔がまだあった。
知床の奥の奥の秘境ホテルに着く。
温泉は男女別浴だが、混浴浴槽もある。さらに屋外の露天は4つあるがすべて混浴。一緒に屋外の混浴は入湯する。
しかし事件は夜起きた。
全部の浴槽巡りをして部屋に戻ると彼女はやはり電話中だった。どうももめているようだ。
電話の後もやや無言気味。
そして、布団に入る、いつものように抱き寄せると彼女はいやいやをする。
「今日そんな気分じゃない。」
と言いつつもいつもはじゃれあっているうちに濡れてくる。しかし、今日は濡れない。舌で舐めても反応が薄い。
いつもはそう言いながらどんどん奥からあふれる泉が枯れている。
彼女の2倍近く生きてきた。酒の勢いで女性をホテルに連れ込んだこともある。友達で彼氏もいるというのに、結局合意させてHしたこともある。レイプこそ経験はないが、それなりにいろいろな女としてきた経験や自信もある。
長すぎる春とは言うが、長い付き合いの中で、する気がなくてもとりあえずするような義務的なSEXもしたことはある。それでも相手は濡れるし、こちらも何とか勃つ。
しかし、今日の彼女は濡れない。濡れないから入れられない。
結局のところその日はあきらめた、風呂に行ってくると言って、俺は部屋の外に出た。
よく考えれば男性が勃たないのといっしょ。彼女はホームシックや、彼氏との旅行からいつ帰るか等の日程でもめてしまったため、本当にそんな気分じゃなかったのだと思われる。
ちなみに翌日の宿泊は帯広近郊の温泉。個室にはなっているがぼろ屋で、音もよく通る。温泉の泉質はすごく良かったものの、料理は提供していないということで、夕飯は外で外食という異性と行くには最低の宿だった。しかし今日は昨日の干上がりを埋めるかのような濡れ濡れだった。
恥ずかしながら、SEXってメンタルなものなのだと、この歳で知った次第だ。

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